日焼けの原因:紫外線とは、いったいどんな光エネルギーなのか?

日焼け・UV

夏になると、紫外線が本当に気になります。私も最近は年のせいか、紫外線に当たると日焼けがそのままシミやシワになり消えなくなっています。そんな厄介な紫外線ですが、厳密には種類があるというのです。

そこで夏場の紫外線対策を兼ねて、以下に紫外線の種類と対策法をまとめておきました(^^)/

私たちが浴びる光のエネルギー量の内訳

私たちが普段何気なく浴びている日光ですが、電磁波の波長の周期によって種類が分かれているといわれています。波長の短いものを紫外線、そして、それより少し波長が長くなると可視光線になり、さらに長くなると赤外線になります。

どれも何となく聞いたことはある言葉ですが、私たち一般人にはよく分からないと思います。基本的に日光エネルギーの内訳ですが、可視光線が50%、赤外線が45%、紫外線は5%しかないという事です。以外にも紫外線は全体の5%しかないという事です。

そこでそれぞれの特徴を以下にまとめておきます。

紫外線、可視光線、赤外線はすべて電磁波の一種であり、波長の違いによって分類されます。以下に、それぞれの特徴を一覧表と詳細な解説でご紹介します。

🌈 紫外線・可視光線・赤外線の比較一覧表

光の種類波長範囲主な特徴日常生活での利用・影響健康への影響
紫外線(UV)約100~400nm目に見えない短波長の光。高エネルギーで化学反応を引き起こす。日焼け、殺菌灯、紫外線硬化、ブラックライト過度の曝露で皮膚がん、白内障のリスク増加。適度な曝露でビタミンD合成促進。
可視光線約380~780nm人間の目に見える光。色彩を感じる。照明、映像表示、写真撮影、植物の光合成過度のブルーライト曝露で眼精疲労や睡眠障害の可能性。
赤外線(IR)約780nm~1mm目に見えない長波長の光。熱として感じられる。暖房器具、リモコン、赤外線カメラ、医療機器長時間の強い赤外線曝露で熱傷のリスク。適度な利用で血行促進効果。

🔬 各光線の詳細解説

1. 紫外線(UV)

  • 波長の特徴と分類:
    • UV-A(315~400nm): 地表に届く紫外線の約95%。肌の深部に到達し、シワやたるみの原因となる。
    • UV-B(280~315nm): 日焼けや皮膚がんの主因。ビタミンDの合成を促進する効果もある。
    • UV-C(100~280nm): オゾン層でほとんど吸収され、地表には届かない。
  • 体や生活への影響:
    • 日焼け、皮膚の老化、免疫機能の低下、白内障のリスク増加。
    • 適度な曝露でビタミンDの合成を助け、骨の健康を維持。
  • 注意点と活用法:
    • 日焼け止めや帽子、長袖の着用で過度な曝露を防ぐ。
    • 殺菌灯や紫外線硬化装置など、工業や医療分野での利用。

引用元: 環境省「紫外線による健康影響」

2. 可視光線

  • 波長の特徴と分類:
    • 波長が短い順に、紫(約380nm)→青→緑→黄→橙→赤(約780nm)。
    • 虹の七色として認識される。
  • 体や生活への影響:
    • 視覚情報の取得、色彩の認識、植物の光合成に必要不可欠。
    • ブルーライト(約380~500nm)の過度な曝露で、眼精疲労や睡眠障害の可能性。
  • 注意点と活用法:
    • ディスプレイの使用時間を制限し、ブルーライトカット眼鏡の利用を検討。
    • 照明や映像表示、写真撮影など、日常生活で広く利用。

引用元: 津川ヒカリ治療院「可視光線とは?日常生活での本当の役割と影響を」

3. 赤外線(IR)

  • 波長の特徴と分類:
    • 近赤外線(約780~1,400nm): リモコンや通信機器に利用。
    • 中赤外線(約1,400~3,000nm): 医療機器や分析装置に利用。
    • 遠赤外線(約3,000nm~1mm): 暖房器具やサーモグラフィーに利用。
  • 体や生活への影響:
    • 熱として感じられ、血行促進やリラクゼーション効果がある。
    • 長時間の強い赤外線曝露で熱傷のリスク。
  • 注意点と活用法:
    • 暖房器具の使用時は、適切な距離と時間を守る。
    • リモコン、赤外線通信、医療機器、サーモグラフィーなど、多岐にわたる利用。

引用元: ケイエルブイ「赤外線(IR)レーザーとは?特徴や用途の解説と製品一覧」

これらの光線は、私たちの生活に密接に関わっており、適切な理解と対策が健康維持に重要です。特に紫外線対策は、日常生活での意識が求められます。

紫外線は3種類に分かれ、特徴も異なる!

紫外線は波長の違いにより、UVA(紫外線A波)UVB(紫外線B波)、UVC(紫外線C波)の3種類に分類されます。それぞれの特徴と肌への影響を以下の表にまとめました。

🌞 紫外線の種類と特徴一覧

種類波長範囲地表到達率皮膚への影響主な特徴
UVA315~400nm約95%真皮層まで到達し、シワやたるみの原因に波長が長く、雲や窓ガラスも透過
UVB280~315nm約5%表皮に作用し、日焼けや炎症を引き起こすエネルギーが強く、短時間で肌にダメージ
UVC100~280nmほとんど到達しない通常は影響なし(人工的な曝露で危険)オゾン層で吸収されるが、殺菌効果が高い

🔍 各紫外線の詳細解説

1. UVA(紫外線A波)

  • 波長と特徴: 315~400nmと最も波長が長く、エネルギーは弱いが、皮膚の奥深く(真皮層)まで到達します。
  • 肌への影響: 長時間の曝露により、コラーゲンやエラスチンが破壊され、シワやたるみの原因となります。また、メラニンの酸化により肌が黒くなる即時黒化も引き起こします。
  • 注意点: 曇りの日や窓越しでも肌に影響を与えるため、日常生活でも対策が必要です。日焼け止めの「PA」表示がUVA防止効果を示します。

引用元: (ネイチャーズウェイ オンライン)

2. UVB(紫外線B波)

  • 波長と特徴: 280~315nmの中間の波長で、エネルギーが強く、主に表皮に作用します。
  • 肌への影響: 短時間で肌が赤くなる「サンバーン(日焼け)」を引き起こし、長期的にはシミや皮膚がんの原因となります。
  • 注意点: 地表に届く量は少ないものの、影響力が強いため、特に夏場や紫外線の強い時間帯には注意が必要です。日焼け止めの「SPF」表示がUVB防止効果を示します。

引用元: (ロート製薬: 商品情報サイト)

3. UVC(紫外線C波)

  • 波長と特徴: 100~280nmと最も短い波長で、エネルギーが非常に強く、殺菌効果が高いです。
  • 肌への影響: 通常、オゾン層により地表には届かないため影響はありませんが、人工的なUVC(例:殺菌灯)に直接曝露すると、皮膚や目に深刻なダメージを与える可能性があります。
  • 注意点: UVCを使用する機器(殺菌灯など)を扱う際は、適切な防護策が必要です。

引用元: (日本皮膚科学会)

🛡️ 紫外線対策のポイント

  • 日焼け止めの選び方:
    • SPF(Sun Protection Factor): UVBに対する防御効果を示し、数値が高いほど効果が高い。
    • PA(Protection Grade of UVA): UVAに対する防御効果を示し、「+」の数が多いほど効果が高い。
  • 日常生活での対策:
    • 曇りの日や室内でもUVAは届くため、外出時だけでなく室内でも対策が必要です。
    • 帽子やサングラス、長袖の衣服などで物理的に紫外線を遮ることも効果的です。(ネイチャーズウェイ オンライン)

紫外線は日常生活の中で常に私たちに影響を与えています。適切な知識と対策で、肌の健康を守りましょう。

紫外線対策は冬でも必要なのか?夏だけではダメ?

以下に、日本国内の年間紫外線量を月別にまとめた一覧表と、その特徴について解説いたします。

🌞 月別 紫外線量(UVインデックス)一覧表

UVインデックス(平均値)紫外線の強さの目安
1月1.9弱い
2月3.1弱い
3月3.8中程度
4月5.9強い
5月6.5強い
6月6.4強い
7月8.2非常に強い
8月8.8非常に強い
9月6.2強い
10月3.8中程度
11月2.3弱い
12月1.7弱い

引用元: 気象庁「日最大UVインデックス(観測値)の月平均値の数値データ表」(気象庁データ)


📊 紫外線量の年間推移グラフ

以下のグラフは、つくば市におけるUVインデックスの月別平均値を示しています。

紫外線量の月別変化(つくば市)

引用元: 気象庁「日最大UVインデックス(解析値)の月別累年平均値グラフ」(気象庁データ)


📝 紫外線量の特徴と対策

  • 春先から増加: 3月頃から紫外線量が増加し始め、4月には「強い」レベルに達します。
  • 夏にピーク: 7月と8月は「非常に強い」レベルとなり、特に注意が必要です。
  • 秋から減少: 9月以降は徐々に減少しますが、10月でも「中程度」の紫外線量があります。
  • 冬でも注意: 12月や1月でも紫外線は存在し、長時間の外出時には対策が推奨されます。

参考: 花王「紫外線が強い季節は? 時間帯は?」(花王)

紫外線は季節や天候に関係なく降り注いでいます。特に春先から夏にかけては紫外線量が増加するため、早めの対策が重要です。日焼け止めの使用や帽子の着用、長袖の服装などで肌を保護し、紫外線から身を守りましょう。

紫外線による日焼けの仕方にもタイプがある!

紫外線の影響で真っ先に思い浮かぶのは、やはり「日焼け」ではないかと思います。日焼けをするとシミやシワになる事は良く知られています。現に私もシミができ始めていますが、そんな日焼けにもタイプがあるという事に皆さんは気が付いているでしょうか?

サンバーン(紅斑形成)

サンバーンというのは、日焼けで赤くなる症状です。これは紫外線のUVBによるもので、紫外線を受けた部分が赤く腫れて熱をもち、症状が悪化すると水泡ができたりします。(火傷と同じ状態という事です。)サンバーンの場合、紫外線を受けてから8~12時間でピークに達し、炎症は数日間続きます。サンバーンを起こすほどの日焼けは、サンバーンを繰り返すと皮膚がんの原因になります。

サンタン(色素増強)

サンタンは日焼けで黒くなる症状です。UVAとUVBの両方によるもので、紫外線照射72時間後くらいからメラニン産生が始まり、1ヵ月以上続く事もあります。生成されたメラニン色素は、皮膚のターンオーバーと共に数ヵ月かけて排出されていきますが、排出されずに残るとシミになります。また、繰り返しサンタンを起こすとメラノサイトの数自体が増え、より肌は黒く、ホクロもできやすくなります。

日焼け止め対策は常に細心の注意を!

近年、紫外線の害が強く叫ばれるようになり、紫外線対策を意識していない人はほとんどいなくなりました。それでも、紫外線対策がきちんとできている方はほとんどいないのが現状です。理由は「日焼け止めケア商品」だけでは不可能だからです。

例えば、日焼け止めクリームならSPF値の高いものなら紫外線対策もできていると思われがちです。それが落し穴なのです。ただ塗るだけでは紫外線対策をしたうちには入りません。塗る量がまばらだったり、汗で流れてしまったりすしますし、日焼け止めクリームはあくまで紫外線を一定量防げても、完全に防ぐことまではできないからです。紫外線による日焼けが気になる時は、改めて自分の紫外線対策を見直してみてはと思います。

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